民家や重要構造物が近い場所での岩石掘削には、発破工法が採用できないため、割岩工法や静的破砕剤工法などの無発破岩破砕工法が採用されます。これらの工法によって、発破による飛石の危険性を無くし、振動や騒音を抑えることが出来ます。
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■ビッガー工法(割岩工法)
岩盤などにクローラドリルで穿孔し、その孔に油圧式クサビ(ビッガー)を挿入します。油圧ピストンでウェッジを押すことによって、2枚のライナーが岩盤を押し広げ、岩盤にクラックが発生します。その後油圧ブレーカ等で二次破砕をします。
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■静的破砕剤工法
静的破砕剤「ブライスター」は石灰系の膨張剤で、破砕対象となる岩石やコンクリートに穿孔し、その孔内に水で練り混ぜたブライスターを充填することにより、一定の養生時間後に静かにクラックを発生させることが出来ます。
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■ガンサイザー工法(蒸気圧破砕剤工法)
岩盤内に穿孔した孔に破砕剤薬(ガンサイザー)を装填し、込め物をした後、点火器で電気を流すことで破砕薬が酸化還元反応により熱を持ち、ごく短時間(30~50ms)に蒸気が発生します。この時に発生する蒸気圧、ガス圧によって岩盤やコンクリートを破砕します。
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